「着きました」
「ありがとうございます」
「誠、また明日ね!」
「うん。理人も瑠衣もまた明日。じゃあね」
「おう!」
「………」
え、無言…???
*
「ふぅ…」
疲れた。頭痛い。
ウィッグを被って一日過ごしたからネットが頭に食い込んで痛い。
雑にウィッグを放り投げて頭に酸素を吸わせる。
輪郭や目の大きさなどを変えるために顔に装備していたテーピング。
元々の目の色を変えるためにつけていたオーダーメイドの茶色のカラコン。
染めた自分の髪の毛から作った被っていて違和感のないウィッグ。
胸を潰すために巻いていたサラシとコルセット。
身長を底上げするために踵に装備していたインソール。
自然な男の顔になるために施していたメイク。
元の自分を隠すために身につけていたものを全て外すと、体がとても軽くなって息がしやすくなった。
ふと視線を向けた先に見えた鏡に映った自分の姿。
白髪に赤い目、眉から頬にかけて残った切り傷の跡。
他人から見たら不気味でしかないこの姿は、自分でさえも不気味に思う。
できることなら一生見たくない。
でも自分の体だからなぁ…。
目と髪はともかく、顔の傷に関しては整形レベルじゃないと消えないのが厳しい。
「ありがとうございます」
「誠、また明日ね!」
「うん。理人も瑠衣もまた明日。じゃあね」
「おう!」
「………」
え、無言…???
*
「ふぅ…」
疲れた。頭痛い。
ウィッグを被って一日過ごしたからネットが頭に食い込んで痛い。
雑にウィッグを放り投げて頭に酸素を吸わせる。
輪郭や目の大きさなどを変えるために顔に装備していたテーピング。
元々の目の色を変えるためにつけていたオーダーメイドの茶色のカラコン。
染めた自分の髪の毛から作った被っていて違和感のないウィッグ。
胸を潰すために巻いていたサラシとコルセット。
身長を底上げするために踵に装備していたインソール。
自然な男の顔になるために施していたメイク。
元の自分を隠すために身につけていたものを全て外すと、体がとても軽くなって息がしやすくなった。
ふと視線を向けた先に見えた鏡に映った自分の姿。
白髪に赤い目、眉から頬にかけて残った切り傷の跡。
他人から見たら不気味でしかないこの姿は、自分でさえも不気味に思う。
できることなら一生見たくない。
でも自分の体だからなぁ…。
目と髪はともかく、顔の傷に関しては整形レベルじゃないと消えないのが厳しい。
