嘘の仮面





目的のためにはうんって頷けばいいんだけど…すんなり入ると後で何言われるかわかんないからなぁ…。



何か断る口実はないだろうか。






──キーンコーン…






「「「あ」」」






そうこうしてるうちに休み時間が終わってしまった。


俺は授業に出るつもりでいたからあれだけど、希光の三人は出るつもりだったんだろうか。


不良はさぼりがちって小説で読んだことあるよ俺。




「このチャイム…一時間目開始のチャイムだよねぇ」

「おう。…次数学じゃなかったか?」

「えーと、確かそうだったと思うよ」



ポケットに入れていた時間割表を見れば、火曜日一時間目、数学の文字。


それを確認した三人の顔が心なしか青く見えるけれど、何か遅れちゃまずい理由でもあるんだろうか。





…ふむ。仕方ない。ここは俺が悪い体でいくか。