「おっはよー」

「おはよう。あんた今まで何してたの。もう、こんな時間なんですけど?」と、鬼の顔をしてこちらを見ている。

「髪のセット?」

「そんなんでどんだけ時間かかってるの。今日、入学式なのに遅刻してもお母さん知らないからね。」

「…」
そんなんってなんなのよ。こっちは重要な事なんですけど?友達出来るか出来ないかにかかってるのに。

「黙ってないでさっさとご飯食べなさい。ほんとに遅刻するわよ」

「はいはい。いただきます」
はぁ、ご飯が美味しいのが腹立つ。

「お母さん、めっちゃ美味しい。これ」

「ありがとう。でもね、もう少し食べるスピードあげないとほんとに遅刻するわよ。ペースあげて、それか残してもいいから」

「はーい」
ゆっくりしたペースで美味しく味わって食べたかったのになぁ。まぁ、仕方ない。自分が悪いからな。


「ごちそうさまでした。あー、美味しかったぁ」

さてと、歯磨いて、玄関にある鏡の前で身だしなみをチェックしてから、靴を履いて、さぁ

「いってきまーす!!」

「いってらっしゃーい。気をつけてねー」

「はーい」