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「倉持さん、僕も君のこと真由って呼んでもいい? もちろん僕のことも拓登って呼んで欲しい」
「えっ」
突然飛び出した山之内君の提案は、私の口を大きく開かせた。
私が学年一アイドルとなっている山之内君の名前を呼び捨てにする?
嘘!
私がびっくりしている側で、山之内君は攻撃的に真剣な眼差しを向けていた。
なんだか脅迫されている気分になりながら、それに弱々しく応じる。
「もちろん私の事は真由でいいけど、山之内君のことを呼び捨てにするのは抵抗が……」
「でも、さっきは瑛太のことすぐに呼び捨てにしてたけど」
「あれは腹が立ったからつい、名前を強く言わないと気がすまなくなって」
「瑛太だけ親しく名前を呼ばれるのは僕は納得できない。僕も拓登って呼ばれたい。僕のこと真剣に考えてくれるっていったじゃないか。まずは僕の名前をしっかりと呼んでみて」
なんだか、とんでもないような方向に行っているようで、私はついていけない気分だった。
すごく恥ずかしい気持ちを抱えながらとりあえず「拓登……」と弱く言ってみた。
名前を呼び捨てにすることで、余計にもじもじといらぬ力が体に入ってしまう。
そっと山之内君の様子を見れば、とりあえずはそれで満足したのか、表情が柔らかくなっていた。
「倉持さん、僕も君のこと真由って呼んでもいい? もちろん僕のことも拓登って呼んで欲しい」
「えっ」
突然飛び出した山之内君の提案は、私の口を大きく開かせた。
私が学年一アイドルとなっている山之内君の名前を呼び捨てにする?
嘘!
私がびっくりしている側で、山之内君は攻撃的に真剣な眼差しを向けていた。
なんだか脅迫されている気分になりながら、それに弱々しく応じる。
「もちろん私の事は真由でいいけど、山之内君のことを呼び捨てにするのは抵抗が……」
「でも、さっきは瑛太のことすぐに呼び捨てにしてたけど」
「あれは腹が立ったからつい、名前を強く言わないと気がすまなくなって」
「瑛太だけ親しく名前を呼ばれるのは僕は納得できない。僕も拓登って呼ばれたい。僕のこと真剣に考えてくれるっていったじゃないか。まずは僕の名前をしっかりと呼んでみて」
なんだか、とんでもないような方向に行っているようで、私はついていけない気分だった。
すごく恥ずかしい気持ちを抱えながらとりあえず「拓登……」と弱く言ってみた。
名前を呼び捨てにすることで、余計にもじもじといらぬ力が体に入ってしまう。
そっと山之内君の様子を見れば、とりあえずはそれで満足したのか、表情が柔らかくなっていた。



