雨の滴と恋の雫とエトセトラ

「ふふーん、やっぱりそうか。だったらさ、俺たち付き合っちゃおうか? 俺、結構尽くすタイプだぜ」

「ちょっと、待って。それはお断りします」

「ちぇっ、つれないな。でもいいや。俺何度でも倉持にアタックしちゃおう。そのうち俺に惚れてくれるかも」

「そんなことあるわけないでしょ」

 雨は知らずと止んでいた。

 もう少し進んだ先の角を左に曲がればすぐに私の家があった。

 その手前にも左右に分かれる道がある。

 丁度その場所で、池谷君は立ち止まった。