雨の滴と恋の雫とエトセトラ

 私も同じように前を見る。

 窓には雨の滴が横殴りに激しく流れて行くのが目に入った。

 不意に黙り込んだ山之内君とその流れて行く雨の滴が少し不安にさせる。

 その先はあまり聞かれたくないのだろうか。

 それを察して私もその話はしなくなった。

 会話が途切れたことで少し落ち着かなくなり、違うことを聞いてみる。

「山之内君は高校生活に慣れた?」

「うーん、まだちょっと慣れないんだけど、でも入れてよかったと思う」

「もちろんそうだよね。私もそれは思う」

 高校に入るまではそれなりに受験勉強をしたし、一応進学校として知られているから、難関を突破した方だと思っていた。

「何か部活とか入る予定はないの?」

「部活?」