雨の滴と恋の雫とエトセトラ

「なんか自信なくすな。僕の顔をほら良く見てよ。倉持さんこういう顔どう思う?」

「どう思うって」

 そんなのかっこいいに決まってるじゃない。

 だけどストレートに言ってよいものか、つい言葉につまってしまった。

「まあ、いいや。どう思われても。とにかく、僕は倉持さんとこうやって話したかったし、近づきたかった」

 これは一体どういう意味なのだろうか。

 傘を貸したばかりに、なんでこんな展開になるのか。

 山之内君は相変わらず無邪気に笑っている。

 その笑顔が私のツボにはまってしまった。