7
「アキ、自分で真由に説明してやって」
「えっ、アキって明彦君?」
名前を呼ばれると、スツールからぴょんと下りて、私の座ってるテーブルの前にやってきた。
「アキちゃんでーす」
スカートを摘み上げて、可愛くお辞儀する。
「うそ、なんで女の子の格好なの?」
「へへへ、僕、女装が趣味なんだ。やっぱり双子だから千佳と似てるでしょ。それで小さい頃から何気に千佳のスカートとかはいてたら、すごく似合ってる自分に驚いてさ、それがエスカレートして、どこまで女になりきれて人を騙せるか拘ってたら、趣味になっちゃったの」
私は唖然として明彦を見ていた。
明彦の後ろで瑛太が笑っているところを見ると、すでに知っていたのだろうが、さすがに拓登は私と一緒に驚いている。
「びっくりだろ。でも家でもたまにこんなんでさ、私が男っぽいから、母はこういう女の子が欲しかったって満足してるの。変わった家族でしょ」
変わっているけど、はっきりと「うん」とは言い難い。
どうリアクションしていいか困ってると、明彦は益々かわい子ぶって女の子になりきる。
「真由ちゃんも見抜けなかったのは嬉しいな。益々自信ついちゃう」
「おっ、明彦、拓登も見抜けなかったみたいだぜ。もっと自信もて。お前はそんじょそこらの女の子よりもかわいいって」
瑛太が褒めまくり、明彦は本気で女の子のように恥らって喜んでいる。
カウンター越しで、手を忙しく動かしながらヒロヤさんも、ニコニコとしていた。
皆が認めたら、私も認めるしかない。
確かに明彦はかわいいと思えるくらい、それは女の子にしか見えなかった。
明彦は再びカウンターのスツールに腰掛けると、瑛太とまた親しく話していた。
その二人の後姿は、仲睦まじいカップルにしか見えなかった。
明彦は多少化粧をしているとはいえ、ウィッグを被ってあそこまで女の子に見えるのなら、千佳が髪を伸ばしておしゃれをすれば、ものすごいかわいい女の子になるのではないかと思った。
「アキ、自分で真由に説明してやって」
「えっ、アキって明彦君?」
名前を呼ばれると、スツールからぴょんと下りて、私の座ってるテーブルの前にやってきた。
「アキちゃんでーす」
スカートを摘み上げて、可愛くお辞儀する。
「うそ、なんで女の子の格好なの?」
「へへへ、僕、女装が趣味なんだ。やっぱり双子だから千佳と似てるでしょ。それで小さい頃から何気に千佳のスカートとかはいてたら、すごく似合ってる自分に驚いてさ、それがエスカレートして、どこまで女になりきれて人を騙せるか拘ってたら、趣味になっちゃったの」
私は唖然として明彦を見ていた。
明彦の後ろで瑛太が笑っているところを見ると、すでに知っていたのだろうが、さすがに拓登は私と一緒に驚いている。
「びっくりだろ。でも家でもたまにこんなんでさ、私が男っぽいから、母はこういう女の子が欲しかったって満足してるの。変わった家族でしょ」
変わっているけど、はっきりと「うん」とは言い難い。
どうリアクションしていいか困ってると、明彦は益々かわい子ぶって女の子になりきる。
「真由ちゃんも見抜けなかったのは嬉しいな。益々自信ついちゃう」
「おっ、明彦、拓登も見抜けなかったみたいだぜ。もっと自信もて。お前はそんじょそこらの女の子よりもかわいいって」
瑛太が褒めまくり、明彦は本気で女の子のように恥らって喜んでいる。
カウンター越しで、手を忙しく動かしながらヒロヤさんも、ニコニコとしていた。
皆が認めたら、私も認めるしかない。
確かに明彦はかわいいと思えるくらい、それは女の子にしか見えなかった。
明彦は再びカウンターのスツールに腰掛けると、瑛太とまた親しく話していた。
その二人の後姿は、仲睦まじいカップルにしか見えなかった。
明彦は多少化粧をしているとはいえ、ウィッグを被ってあそこまで女の子に見えるのなら、千佳が髪を伸ばしておしゃれをすれば、ものすごいかわいい女の子になるのではないかと思った。



