私も自分で言っておきながら、ふと萌から聞いた瑛太の女嫌いの話を思い出し、なんだか違和感を感じていた。
私を思うように操れずに、逆切れして腹いせに意地悪してしまうのかもしれないが、元々瑛太が近づいてきたのは私に気があるからということだった。
私が拓登を好きだからと早く結論を出して、瑛太を振ったとしても、こんなに露骨に意地悪してくるものだろうか。
それだけ愛情の裏返しは常に憎しみが顔を出し、こういうのはよくあることといえば、そう思えなくもなかった。
振られて腹が立って、そこから腹いせに殺人を犯す輩も世の中にはいる。
現に男子高校生が、報われぬ愛に逆上して女子高校生を刃物で刺した事件は記憶にあった。
そう思えば、まだ瑛太がそこまでの悪ではないところに感謝すべきなのかもしれない。
極端すぎる例えだけども。
それにしても、瑛太ってなんかネチネチしすぎ。
側には拓登がいるのに全然話せないし、拓登は呆れ返って一歩下がって傍観している。
拓登もなんか言って欲しい。
拓登にそれとなく視線を動かせば、拓登もまたぽかんと魂が抜けたように瑛太を見ていた。
「拓登? 大丈夫?」
私がつい心配して声を掛けてしまう。
私を思うように操れずに、逆切れして腹いせに意地悪してしまうのかもしれないが、元々瑛太が近づいてきたのは私に気があるからということだった。
私が拓登を好きだからと早く結論を出して、瑛太を振ったとしても、こんなに露骨に意地悪してくるものだろうか。
それだけ愛情の裏返しは常に憎しみが顔を出し、こういうのはよくあることといえば、そう思えなくもなかった。
振られて腹が立って、そこから腹いせに殺人を犯す輩も世の中にはいる。
現に男子高校生が、報われぬ愛に逆上して女子高校生を刃物で刺した事件は記憶にあった。
そう思えば、まだ瑛太がそこまでの悪ではないところに感謝すべきなのかもしれない。
極端すぎる例えだけども。
それにしても、瑛太ってなんかネチネチしすぎ。
側には拓登がいるのに全然話せないし、拓登は呆れ返って一歩下がって傍観している。
拓登もなんか言って欲しい。
拓登にそれとなく視線を動かせば、拓登もまたぽかんと魂が抜けたように瑛太を見ていた。
「拓登? 大丈夫?」
私がつい心配して声を掛けてしまう。



