「それ、グッドアイデア。だったら、ヒロヤさんところにいこう」
屈託のない顔で言われると、瑛太みたいに憎まれ口が叩き難い。
千佳も明彦もヒロヤさん贔屓なのか、何かとあるとそこへ連れて行こうとする。
暇そうな喫茶店だから、二人とも商売の協力をしているみたいな気がした。
「ヒロヤさん?」
その時、拓登が不思議そうに訊いた。
「うん、僕の知り合いの経営している喫茶店なんだ。穴場だよ」
初対面の拓登にすら、かわいく笑って愛想を振りまいていた。
千佳が男っぽいのに、明彦はその正反対ではっきり言って女の子っぽいというのはちょっと言い過ぎだが、あどけない部分が引き立っていた。
正直いって、かわいい。
そんな事を分析している間に、結局断るタイミングを逃し、私も拓登も明彦に引っ張られる形で、ヒロヤさんの喫茶店『艶』へと来てしまった。
店に入るなり、ヒロヤさんは満面の笑みを添えて大歓迎してくれた。
「いらっしゃい。また来てくれたんだ。えっと、真由ちゃんと瑛太君、そして……」
前日一回来ただけだというのに、ヒロヤさんは親しみを込めて名前を呼んでくれた。
屈託のない顔で言われると、瑛太みたいに憎まれ口が叩き難い。
千佳も明彦もヒロヤさん贔屓なのか、何かとあるとそこへ連れて行こうとする。
暇そうな喫茶店だから、二人とも商売の協力をしているみたいな気がした。
「ヒロヤさん?」
その時、拓登が不思議そうに訊いた。
「うん、僕の知り合いの経営している喫茶店なんだ。穴場だよ」
初対面の拓登にすら、かわいく笑って愛想を振りまいていた。
千佳が男っぽいのに、明彦はその正反対ではっきり言って女の子っぽいというのはちょっと言い過ぎだが、あどけない部分が引き立っていた。
正直いって、かわいい。
そんな事を分析している間に、結局断るタイミングを逃し、私も拓登も明彦に引っ張られる形で、ヒロヤさんの喫茶店『艶』へと来てしまった。
店に入るなり、ヒロヤさんは満面の笑みを添えて大歓迎してくれた。
「いらっしゃい。また来てくれたんだ。えっと、真由ちゃんと瑛太君、そして……」
前日一回来ただけだというのに、ヒロヤさんは親しみを込めて名前を呼んでくれた。



