「悪い、悪い、いいワインあるから飲むか?」

睨む彼女をなんとかなだめて、ワインクーラーを見せる。

20本程度、常備されているワインに綾香好みのものを入れて貰っておいた。
我ながら、ストーカーかと言われると否定できない。

「・・・禁酒しようかと」

流石に、昨日の今日で飲むのは気が引ける。

「もちろん、拓也さんは飲んで頂いて大丈夫ですよ。」

ワインクーラーから見える美味しそうなワインに未練がないとは言えないが、流石に2日連続で、迷惑かけるわけにはいかない。

「もう、酔いつぶれても寝るだけだし良いだろ」

それもそうか。と、思い。じゃあ、1杯だけ・・・。
もちろん、1杯が2杯に3杯に・・・。
結局、2人で、4本当に開けてしまった。