君という名の広い空



その日は、2人で帰った。後から、自分のした事に気付いてすごく恥ずかしかったから、あまり話さずに家に着いたような気がする。

けど、少しは話したんだ。
『春哉……何であそこにいたの?』
「ん?俺明日提出のノート教室に忘れて……そしたらさ、優の声が聞こえたんだ。で、声する方に行ったら、お前が俺の名前呼んだから…。」

あたしの声…聞こえてたんだ。ちょっと嬉しいかも。
でも…
『何であんな事になったか聞かないの…?』
…春哉は、分かってたんだね。
「誰にやられたかなんて分かってるよ……。」
『え…!?』

じゃあ、何でそんな子と付き合うの?人を閉じ込めたりする…。
それだけ好きだから?


それから家に着くまでは、一言も話さなかった。話す雰囲気じゃなかったから。


『じゃ、ここでいいよ。ありがとねっ!』
「いいよ。じゃあ……おやすみ。」

キュンッ
その笑顔反則だって…。
『おやすみ。』



今日は色々あったな。
明日、結那と話した方がいいかなぁ…。

でも、少し怖いよ。