ドアが開いた瞬間、春哉に抱きついてしまった。
それは後から気付いた事。
『春哉っ!』
「優…。」
『グスッ…こ…わかったっ!もう、明日になるかとお…もって…。』
「……大丈夫か…?」
『だっ…大丈夫な訳ないでしょっ…ヒック…。』
こんな時くらい、可愛くしとけば良かったなぁ。
それも後から思った事。
やっぱり、諦められないよ。
春哉が、助けになんか来るから…。
あたしは、春哉をギュッ…って…。
抱き締めた。
強く。
そしたら…勘違いかな?確かかは分からないけど…。
春哉もギュッと抱き締め返してくれたような気がした。
涙が…
止まらなかった。
嬉しかった。

