……行ってもいない。今降り始めたばかり。待っているなんてことありえない。
けれど、待っていたら来るかもしれない。
「りりちゃん、また今度ね」
「え? あー! 春花ー!」
春花は走り出した。
梨々奈の声だけが追いかけてくる。一瞬振り返ると、誉が首根っこを掴んでいた。
今度、二人ともにクレープを奢ろう。
マフラーを引き上げつつ、春花は神社へ駆けた。
けれど、待っていたら来るかもしれない。
「りりちゃん、また今度ね」
「え? あー! 春花ー!」
春花は走り出した。
梨々奈の声だけが追いかけてくる。一瞬振り返ると、誉が首根っこを掴んでいた。
今度、二人ともにクレープを奢ろう。
マフラーを引き上げつつ、春花は神社へ駆けた。


