ああ人生でこんなに幸せなクリスマスが私に訪れるなんて、今まで想像もしていなかった。



ハッピーメリークリスマス!



──いささか、
ある大きな不安があるけれど。
大丈夫、変えられる。
何もまだ起こらない。



今の時刻は19時30分ちょうど。



次の瞬間だった、信号機のない十字路から黒い車がフラフラと不安定な運転をしながら歩道を乗り上げて私の方に向かってスピードを上げてやってきた。



えっ?!



大雪が降っていたから、雪で車がきっとスリップしたんだろう。



逃げるよりも、車が勢い良く向かってくるスピードの方が速かった。



私は、ドカンっという大きな衝撃音と共に体が軽く宙に浮き、次の瞬間地面に強く叩きつけられた。