まず最初に装備しているものについて、
作戦がすすめられた。


僕らは転送される際に、一通りの装備を施されたらしい。


学生服の上から肩や胸を保護するよう防護服。
よくRPGで初期に装備しているような、
質素なもの。
学生服の上から、ってのが
僕のセンスにそぐわないけど…
ま、無いよりマシだろう。

武器は三人三様で、僕は槍を持っていた。
「違うな。」
「え?何。浩一?」
「健二は背が低いから槍は、違う。」
「な!?」
あまりツラッと、人のコンプレックスを言い放つもんだから
僕は持っていた槍を落としてしまう。
あれ?目から鼻水が…
出てないぞ!
「ジローも、その銃は違う。」
「ん?」
ジローは手にある銃を見やる。
「ちなみに僕も、この剣は向いてない」
浩一は剣を持っていて、それを見ると肩をすくめた。


「そっか〜!」
やっと作戦の意図が見えて来た僕は声を上げて身を乗り出す。
「ジローは剣道部だから、浩一の剣を持ったら良いんだよ!」
「ほう」
「さすが浩一だね!」


すっかりテンションの上がった僕の
嬉々とした声が煉瓦に響く。


「間合いに入り込めるお前なら、銃より剣だろうな」
浩一は見解を言いながら、自分の持っている剣を渡す。
「その銃は、健二だ。」
ジローが持ったままの銃を指して僕に渡すように促す。
「僕、銃なの?なんで?なんで?」