『ところで、その腕は?』


全てを悟った。私の腕だった、確かにやばそうな腕だよね。少しだけ涙腺が緩んだ。


『入院したりしてたので。』


『入院ですか?なんの病気で?』


自分を疑う目に、足がすくんだ。
ちゃんと受け答えをしないと。


『えっと、、喘息とか、、』


『喘息とか??』


入院した原因なんてあげればキリがない。色んなことが重なったんだから。あまり細かいところは言いたくなかった。


『あとは、、』


『なんですか?』


『言わなきゃダメですか?』


『はい。できれば。他に何かありますか?』


口は笑ってるけれど、目が怖い。


『ありません。』


もう勘弁してください。


『そうですか。僕も喘息持ちですけど、そんなに長く入院したことはないですね。』


何を言ってるの。重症度が違うことくらい、喘息の人ならわからないのだろうか。


『そうですか。』