「業平……」
「ん? どっか痛かった?」
「ううん。全部、好き」

私のためにしてくれる業平が好きだ。
「私が生涯ずっと業平を守る。何があっても守る」
「あら、プロポーズね」

クスクス笑って嬉しそうだ。

「だから、全部受け止めるから、その……」

急に恥ずかしくなった。
どういえばいいのか分からないけど、目の前で固くなって揺れているそれを、さっさと我慢せずに私の中に?

うーわー。無理だ。無理。
「ありがとう。痛かったら、手を挙げてね」
「歯医者さんかよ」

と言いつつ、業平が私の両手に指を絡めた。
手なんてあげさせないらしい。

ゆっくりコツンコツンとあてられたあと、真っ二つに引き裂かれるような痛みととみに熱い熱が、身体の中心を貫いた。

こんなに足を開いたことがないし恥ずかしいポーズだなって思うと、やはり愛がなければできない行為なんだと安堵した。