2月14日

 彼の手が、わたしの頬に触れたとき、そのあまりの冷たさに反応したのか「クッシュン」とくしゃみが出た。

 わたしたちは顔を見合わせて、吹き出した。

  健太は立ち上がると、わたしの手を取った。

「帰ろっか」

  繋いだままの手を制服のポケットに突っ込み、歩きはじめた。

 なんか違う。気持ちの通った人と手を繋ぐのって。

 心まであったかくなるみたい。

 わたしは健太の手をギュッと握った。

 そして、耳元にささやいた。

「大好きだよ、健太」


 ぎこちなく重なった唇から
 
 チョコレートがかすかに香った。 (了)


*お読みいただきありがとうございました(^▽^)