「結衣?結衣どうした?」
「…ゆうちゃん。なんかちょっとだけ…ドキドキして…この辺がギュってなるの…」
「ちょっと診せて」

そう言って先生は首筋に触れ確認するとナースコールを押した。

「原田さん、どうされました?」
「誰か来てもらえる?発熱してるからバイタル確認してもらいたいんだけど」
「はい、すぐ行きます」

「…熱?」
「うん、微熱程度だろうけどね。あっ野田先生ありがとう。もう大丈夫だから」
「で、でも…」

先生が呼んだ看護師さんも来たので邪魔にならないよう大人しく部屋を出た。

無事に手術も終わり経過だって順調で、もうすぐ退院だと言うのに発熱し、息苦しさを訴えるなんて…原因は何が考えられる?自問自答しながらその場を後にした。