キミと僕の日常

「そうなんだよ、それで教授に怒られた」
「なんか意外。医学部の人ってすーごく真面目な人たちばっかりなイメージだから」

「そんな事ないよ。バカばっかやってた」
「それでもお医者になったんだから、やっぱり凄いよ野田先生は」
「医学部入ったけど正直、迷ってた医者になるかどうか…でもなって良かった。原田さんに会えたから」

「先生がお医者さんじゃなかったら、きっと私たち出会ってないよね、確かに」
優しい笑顔を不意に向けられドキリとしてしまった。
「あ、あんまり長いこといると疲れちゃうよね。ご、ごめん俺…」

「楽しそうな声がしてると思えば野田先生か」
「原田先生!えっもう回診の時間⁈ヤバっ!」

「あ、違う違う。いいよまだ。僕も時間が出来たから寄っただけ」
「あっでも、もう行く所だったので…ずっといると原田さんも疲れるかと思って」

「野田先生、ありがとう。またお話聞かせてね」
「う、うん。僕で良ければいつでも」

席を立ち、一緒に行こうと思い原田先生の方を見た。

「この前、言ってたのなかった。二ヶ所もお店まわったのに」
「えっ嘘。あるよー、探し方が悪いんじゃない?」
楽しそうに話を始めたのでそのまま1人医局へと戻った。