特に行くあてもなく川沿いの広場に車を停め、川向こうの夜景を見ながら遊歩道を歩いた。

「先生っていつも何時に起きるの?」
「6時ごろかな」

「何時に家出るの?」
「7時から7:30の間かな」

「朝はご飯?それともパン?」
「パン…なんなのさっきから?」

「…知りたいの、先生のことが」
「僕のこと?なんで?」

「…だって好きな人のことは何でも知りたいでしょ?」
「そんなのこれから知る機会なんていくらでもあるよ。まだ僕らは始まったばかりだ。そんな急いで進まなくったっていいでしょ?」

歩くのをやめ歩道の手すりにもたれかかった。