「脈拍や呼吸音の確認はした?酸素は?」
「あっ、すみませんまだです」

「何の為の聴診器?飾りじゃないんだよ」
「…はい」

自分の行動がいかに浅はかだったか思い知らされた。
医者を呼ぶなら誰でも出来る。

「原田さーん、ちょっと失礼しますね」
手際良く診察をする川本先生を見ていた。
「先生、酸素準備してあげて」
「は、はい」