「…先生?」
「ゴメン、やっぱりさっきの嘘。キミと恋愛関係になりたい。今みたいにいつでも結衣ちゃんを抱きしめられる関係になりたい」

「…うん、私も。先生にギュって抱きしめられたい」

体を離し少し俯いてそんな可愛いセリフを言うもんだから余計に抱きしめたくなった。

けれどその時、彼女の後ろから彼女が乗るべきバスがやって来た。

「先生、またね」
僕はバスが見えなくなるまで手を振った。