キミと僕の日常

「…んー…うん。なんとなく分かる」
「つまり補うか排除するかの匙加減が難しいってこと」

「うん…」
「難しいって言ってもそこは僕らに任せてもらえれば何も問題ない。つまり何が言いたいかって言うと、突然熱が出て辛いし心配だろうけど大したことじゃないし、移植のチャンスを逃すようなことはさせない。ってこと」

「そっか…分かった」
「物分かりの良い患者さんで助かります」
「説明の下手な医者もどうかと思うけど」

そう口では言うけれど中岡の治療方針に異論はなく、同意見なので受け取った検査結果を返却した。

「悪かったね語彙力が貧しくて」
「自覚があるなら直す努力をしろ」

そんな会話をしながら僕は結衣の右腕の服をまくった。