全ての仕事を終え向かったのはもちろん結衣の部屋だった。熱があり頬は紅潮しているけれど意識もはっきりとし、扉を開けた僕に軽く手を振った。

「もう終わったの?」
「うん、どう調子は?」

「ゆうべと変わんないよ」
「そっか。午前中には検査結果でるはずだからそれに沿って対応するから。ご飯は?」

「…あんまり。でも牛乳は飲んだよ」
「それだけ?」
「欲しくなかったんだもん」
「そんな事だろうと思ったよ。はい」

コンビニの袋を差し出すと結衣はガサガサと中身を確認した。