「あ、原田先生こんな所にいた。少しは手伝って下さいよ」
「あぁごめんごめん、よいしょ」

元木さんたちによって運ばれてきたのは一脚の長ソファだった。

「じゃあこっちの椅子は片付けておきますね。後お布団は重たいので必要な分だけご自分で取ってきて下さい」
「え、そうなの?」

「当たり前です。じゃあねー結衣ちゃん」
キョトンとしている結衣を他所目に僕はソファを引っ張った。

「重っ…よくこんなの持ってこれたな…」
「な、何?」
「僕のベッド。真ん中から折れるんだよ。昼間はソファ夜はベッド。さすがに床では寝たくないしね」

「ゆうちゃんの?」
「うん。毎日って訳にはいかないけど非番の日とか日勤とかそう言う時はここに帰ってくるからね」
「ここで寝るの?」