入院して一年が過ぎた頃だった。
春はまだまだ遠く容赦なく北風が窓を叩いていた。
特にこれと言った体調の変化もなく元気に、そして暇を持て余し毎日を過ごしていた。

看護師さんによって綺麗にベッドメイキングされた隣のベッドに車椅子を押され彼女はやって来た。
病気とは無縁そうな派手な茶髪の女の子。