「失礼しまーす、結衣ちゃーん」

そっと扉に視線を移すと中岡先生と看護師さんがやって来た。

「あれ、原田先生いたんだ」
「いや、顔見に来ただけだからもう行く」
椅子から立ち上がるとゆうちゃんはそっと近づき耳元で一言囁いた。

「は、早く仕事に戻って!!」
「はいはい、分かりました。じゃあ後宜しく」

中岡先生の肩をポンと叩きそのまま部屋を出で行った。

「なに?内緒の話?」
なんだか嬉しそうに中岡先生が聞いてきたけど言えるはずがない。



『続きはまた今度のお楽しみ』なんて。