「…そんなこと、あるはずない。私だって後悔なんてしてない。そうじゃなきゃ今頃ここにはいない」

「…傷があっても無くても結衣は結衣。そんなのキミを嫌う理由にはならない」

いつの間にか第二ボタンまで開かれていたパジャマ…ゆうちゃんの指先が傷に触れたのが分かった。

「小学生の頃の家庭科の裁縫は苦手だったけど、縫合は上手だって医学生の頃から褒められてたんだよ。怖くない、僕がついてる」

「…ゆうちゃんが縫ってくれたんだよね?」
「うん。そうだよ」

決心して自分の胸元を見下ろした。
嫌でも視界に入ってくる傷を見ながらもう一度深呼吸をした。