「三葉ちゃん、こんにちは」
女性ーーー小倉結衣(おぐらゆい)先生も挨拶を返してくれた。その表情はとても穏やかで、居心地がいいと初めて感じる。
結衣先生は、M高校のスクールカウンセラーをしている。この高校の卒業生らしい。私は、一年生の春からずっと結衣先生と話している。保健室の先生に通うことを勧められたから。でも、話を聞いてもらえると心が落ち着く。結衣先生は、信頼できる人だ。
「今日は何かあった?」
ソファに座ると、結衣先生は穏やかに訊いてくれる。私は何も包み隠さず話すことにした。
「コースを選ぶために、ずっと話を聞きました」
「懐かしい〜!私も話を聞いたよ。最終的には福祉コースを選んだね〜」
「周りはすごく楽しそうなのに、私はすごく苦しかった。話を聞いていたくなくて、逃げ出したかった。だって、私は入りたいコースなんてないし、居場所なんてどこにもない。目をキラキラさせて話す先輩たちを見てると、虚しかった……」
女性ーーー小倉結衣(おぐらゆい)先生も挨拶を返してくれた。その表情はとても穏やかで、居心地がいいと初めて感じる。
結衣先生は、M高校のスクールカウンセラーをしている。この高校の卒業生らしい。私は、一年生の春からずっと結衣先生と話している。保健室の先生に通うことを勧められたから。でも、話を聞いてもらえると心が落ち着く。結衣先生は、信頼できる人だ。
「今日は何かあった?」
ソファに座ると、結衣先生は穏やかに訊いてくれる。私は何も包み隠さず話すことにした。
「コースを選ぶために、ずっと話を聞きました」
「懐かしい〜!私も話を聞いたよ。最終的には福祉コースを選んだね〜」
「周りはすごく楽しそうなのに、私はすごく苦しかった。話を聞いていたくなくて、逃げ出したかった。だって、私は入りたいコースなんてないし、居場所なんてどこにもない。目をキラキラさせて話す先輩たちを見てると、虚しかった……」


