だから学校生活には
つとめて何も期待しないようにした。

何かを望めば悲しい思いをするのは
あたしなのだから。


もう少し我慢をすれば、
高校を卒業できる。

そうすればこの街からでて行こう。

小さくて、狭くて、廃れてきている。
そこに住む閉鎖的な人々。



もううんざり!



でも、どうやって?

柊にぃと離れるの?

ママやおばあちゃんはどうするの?

あたしはまだきちんと
自分の未来を考えたことがない。

足元がふらふらなのに
先なんて見えない。

漠然とした望みはある。

でもそれは叶うことがない。



叶うことがない望み・・・


柊にぃ・・・