聞き終えたとき、
あたしは涙を流していた。

悲しいとかつらいとか
そういう感情はなかった。

パパはどこに行ったのだろうと
思ったことはあった。

でも聞いてはいけない気がして
誰にも聞けなかった。



ここにいる人は
とても大きくて、暖かで
あたしのパパなんだ。

そして



柊にぃの

パ パ で は な い 。



あたしは・・・

どうすればいいのだろ・・・



あたしのとまどいと関係なく
窓の下は音もなく
人や車が流れる。