「ぃゃ・・・ちょっと・・・」

あたしの剣幕におされたのか
松下麻美は口をつぐんだ。


あたしは、

あたしは自分のことは
なんて言われても平気。

でも、憶測で柊にぃのことを
そんな風に噂するなんて!


怒りで手がふるえる。


「そうやって適当に色んな噂話をして、
みんなで楽しんでいればいい!」

「でも言われている人の気持ちを
少しは考えたことある?」


いつもは冷静に
何も気にしてないふりしてきた。

でも、でも今回は違う。

涙があふれそうになった。
悲しい涙じゃない。


怒りの涙だ。