「やめろっ!」



柊にぃが沙也香との間に
割り込んできた。



どうして?



「なぜかばうの?

 どいてよ!柊にぃ!」


あたしは柊にぃの
体を叩いた。


「何やってんだっ!」


追いかけてきたウッシーに、後ろから羽交い締めにされる。


「落ち着けっ!」「離してよぉお!!」


柊にぃの影にかくれた、沙也香は目を伏せている。

手に持つバッグから、丸くくるまった紙がのぞく。

それは昨日、机の上に置いてあった絵。


やっぱり…モデルは沙也香だったんだ。