愛さんは
クローゼットから制服を出した



紺色のブレザーに
リボンとチェックのスカートが
お揃いの色だった



「この色…
母さんが好きだって言ってた色に似てる…」



母さんは、よくこの色の
ハンカチやマフラーを持っていた



「うん…私も好き
私の学校のスクールカラーだった
校歌にも出てくるの
藍色って言うんだよ…」



藍色…



「じゃあ、きっと似合う
愛さん
着てみて!」



「やっぱり、恥ずかしいよ」



「恥ずかしくない!」



「じゃあ、絶対笑わないでね」



「うん」