「いただきます」 誰もおいしいって言わなかった イラついて作ったチャーハンは 自分でもまずかった 「さっきの、藍の彼女?」 兄が言った オレは顔を上げた 愛さんがオレを見た 「だったら?」 そんなふうに答えてしまった 「まぁ、中学生だし、いんじゃん別に…」 「ごちそうさま」 オレは席を立った まずいチャーハンをひとくち残して キッチンのゴミ箱に捨てた そのままリビングを出て部屋に上がった