「おいしい」
オレはオムライスを口に入れて言った
「ホントに?
がんばって作ってた」
「無理しなくていいよ
仕事しながら、大変でしょ…」
「無理なんかしてないよ」
そう言って笑った愛さんが
すごく愛おしく感じた
「オレと愛さんて…
槙田と先輩みたいに、付き合ってる?」
つい、聞いてしまった
愛さんが戸惑ったのがわかった
「それも、無理なら答えなくていいや…」
オレは聞いたことを後悔した
「…無理、じゃない…
藍くんは?
私みたいな、オバサンでいいの?」
「オバサンなんかじゃない
愛さんは…
かわいい…」
オレは顔が熱くなった
愛さんの顔も赤くなった
「じゃあ…いいかな…?
付き合っても…」
愛さんがオレの顔を伺った
「うん、愛さん、好き」
愛さんが微笑んだ



