学校に行くと 槙田がニヤニヤして近付いて来た 「おはよ」 「おはよ 槙田、なんかあった?」 「…うん、先輩と付き合うことになった」 槙田が嬉しそうに言った 「それは、おめでと」 「東雲、寂しくないの?」 「ぜんぜん、寂しくない」 「あっそ… 少しは、寂しがれ」 オレは愛さんのことで頭がいっぱいだった 父さんのものだと思ってた人が オレのことを好きになってくれた 不思議な気分だった 連休の前と世界が違って見えた