テーブルに料理が並んで
3人が席に着いた



「美味しそう」

愛さんが笑顔で言った



「いただきます」




「おいしーね
今度、蓮くんから習わなきゃ」



「あーよかった
なんか、緊張した」



「いつも、蓮くんが作ってたの?」



「あー、はい、母さんが入院してからは…」



「そっか…」



いつもはこんな品数多くなかったけど…


…なんか、暗くなった


母さんの話になったから



「アパートでは、たまにしか作らないですけど‥
自分ひとりだと思うとコンビニでいいや…
とか思っちゃって
誰かがいるから
料理ってしようと思いますよね」



「うん‥そーだね…
よく、わかる…」



オレは黙ってふたりの会話を聞きながら
黙々と食べた



さっき会って
こんなにコミュニケーションとれるって
兄、凄いな


オレなんて最初反抗してたのに…



しかも、ふたりの話が
オレがいるから仕方なく料理してるっぽく
聞こえるんだけど…



「あ、蓮くん
藍くんにも言ったんだけど
敬語使わなくていいからね
気も使わないでね」



「あー、はい、うん…」


愛さんが笑って
兄も笑った