永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜




ああ、こんなにも好きなんだなって。


【お仕事お疲れ様!今日は大丈夫。今友達と出かけてるから、少しだけ帰るの遅くなるね】


正直今すぐ帰りたいけれど。
ここで紘毅くんを選んだら結局同じである。

吹っ切ることが目的なのだから、ここはグッと我慢だ。


【じゃあ俺の方が早いな。
駅着いたら連絡して、迎えにいくから】


うん、胸が苦しい。
ギュッと締め付けられるような感覚。

私をどんどん好きにさせるのだからズルい。


「詩織?スマホ見て何ニヤけてるの?」
「えっ、あ…ううん!なんでもない」


いけない。
ついつい頬が緩んでしまった。

慌てて作り笑いを浮かべてその場を乗り切る。


そしてようやく自分も話に入っていこうと思ったのだけれど───


「文香、それちょうだい」
「もー仕方がないなぁ」

一息ついたためか、文香と東山先輩、ふたりのイチャイチャが再開してしまった。