永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜





相変わらず容姿は整っており、今も変わらずモテるのだろう。

不思議にも、二重まぶたのタレ目がちな彼の瞳が私を捉えていた。


「あっ、隼也くん!お久しぶりです。
詩織、あの人が隼也くんね」


言われなくてもわかっているけれど…なんというか、遠い存在に思えてきて近付きにくい。

3人と私の間には明らかな溝があるようにも思える。



「詩織、早くおいでよ」


これはあれだ、3人ともオトナだからだ。
何も経験したことのない私はやっぱり子供なのだ。

紘毅くんの言う通りで本当に悔しいけれど、認めざるを得ない。


「隼也くん、この子が詩織ね。丁度バイト探してたから、ここはどうかなって言ったんだ」

「は、初めまして…与倉詩織です」


言葉に詰まりそうになりながらも、頑張って自己紹介をする。

少しの間が空いた後、坂野先輩は微笑んでくれた。