「大丈夫だよ!
お願い詩織、私を助けると思って…!」


そうやって頼まれてしまえば断れない。

ここは自分も進もうと思い、文香の提案を受け入れることにしたのだけれど───


「えっ、今日…?」

今日っていうのは、あまりに突然すぎやしないか。
朝に決まったばかりだというのに。


「そう!今日は午後から彼氏と隼也くん、ふたりで遊ぶらしくて…ついでに顔合わせでもって!」


昼休み。
スマホを片手に嬉しそうな文香の姿。

彼氏とピリピリしていると言いながら、嬉しそうである。


「最近受験勉強ばっかで彼氏とも会えてないから寂しくて…今日、ちょこっと会うくらい大丈夫だよね…?」


乙女の顔をする文香。

相当好きじゃないか。
付き合って2年は経つだろうに。

きっと素敵な彼氏なのだろう、羨ましい。