「正直に言ったら、泣かせるようなことはしねぇけど。どうする?詩織」 今度は耳元で低く名前を囁かれて。 どうしてか、紘毅くんがいつもと違う。 まるで悪い男の人のようで。 「何言って…紘毅くん、へん…」 「へぇ、無理矢理抱かれたいみたいだな」 「…っ!?」 腰に手を回され、グイッと引かれる体。 逆えず、そのままベッドに押し倒されてしまう。 「待っ…」 抵抗する間も無く私に覆い被さる紘毅くん。 まるで理性を欠いているように見えた。