最初は私に触れることを躊躇いながらも、紘毅くんは私の頭を撫でてくれた。 しばらくしてようやく落ち着きを取り戻した私は、これ以上迷惑をかけないよう笑顔を浮かべてその場を去ろうとしたその時─── 『詩織、ちゃんと飯は食ってんのか?』 突然腕を掴まれた。 その瞳には少し迷いがあった。 『えっと、はい…!ちゃんと食べてます』 本当はご飯が喉を通らなくてあまり食べていない。 けれど人間という生き物はどうしてお腹が空くのだろう。 そのせいで食べては吐く、という生活を繰り返していた。