「…………」 電車に乗ってから私はずっと泣きそうだった。 だって、やっぱり。 マイナスの感情だけが私の脳内をグルグル回る。 本当にただの職場の人なのだろうか。 やけにふたりが近く思えた。 まるで恋人のようだ。 オトナなふたりに私の入る余地はない。 「与倉さん」 「……はい」 「今日はもう逃げようか」 「えっ…」 その一言に理解できないでいたら。 坂野先輩の駅に着いた時、私の手も一緒に引かれてしまう。