少し立って待とうと思ったれど、場所が場所のため目立ってしまう。
一度駐車場の外に出てスマホを見ると、【少し混んでるから遅くなるかもしれない】と10分ほど前にメッセージが届いていた。
それほど並んでいたのだろうか。
「並ばせて申し訳ないなぁ…」
なんて独り言を呟きながら、私は紘毅くんのいる駅前へと向かった。
どれほど並んでいるのかと気になったからだ。
もしあまりにも混んでいたら、申し訳ないからケーキは諦めようと思った。
だって紘毅くんはそれほど甘いものが好きじゃなかったはず。
それに立ち止まっておくのも時間の進みが遅いため、時間潰しにも良いだろうと。



