「……紘毅くんの会社に行きたい」
「は？」
「あ、いや…紘毅くんの働いてるところを見たいなって」
「平の仕事見たって楽しくないぞ」
「ううん、かっこいいだろうなって」
真剣にパソコンと向き合って仕事をしたり。
休憩の時にはホッと息をついて。
オンオフの切り替えをする紘毅くんも見てみたいな…なんて、引かれただろうか。
「そのうち俺が昇格したらな」
「紘毅くん、仕事できそう」
「そんなことねぇぞ。
こう見えて、ダメ人間」
絶対に嘘だ。
紘毅くんがダメ人間なわけがない。
きっと会社でも頼られる存在だろうと。
