どうか恥ずかしいことをわかってほしい。
けれど彼は屈んで、私のすぐ目の前に来てしまう。
視線の高さが同じになった時、紘毅くんは私の後頭部に手を添えて───
そっと重ねられた唇。
慣れた手つきでキスを落とされてしまった。
「……っ」
例えれば、顔から火が出てしまいそうな。
それほど顔が熱くなる。
「そんな反応してくれるんなら、急いで帰ってきた甲斐があるな」
「え…」
「じゃあ買いに行くか、クリスマスらしいもの」
すぐに立ち上がった紘毅くんは着替え始める。
慌てて私も立ち上がり、着替えるために洗面所へと向かう。
仕事で疲れてるはずだろうに、そんな素振りを一切見せずにすぐ出かける準備をしてくれた紘毅くん。



