次に会うのは26日。
今年最後のバイトの日である。

年末は紘毅くんも長い休みが取れるため、私も年末年始はシフトを入れないことにした。


「と、とにかく坂野先輩とは会わないよ…!」

「なんだ、絶対恋愛に発展すると思ったのに。
隼也くんに落ちない女がいるなんて」


落ちるも何も、すでに好きな人がいる。
それも両想い…だなんて。

頬の緩みが止まらない。


「じゃあ私は帰るね!」

それがバレないうちに退散しようと思い、私は教室を後にした。